この記事の内容
- 研究職に転職したい場合に、転職エージェントを利用すべき3つの理由
- 研究職の転職に特化したおすすめの転職エージェント6選
この記事の信頼性
- 東京大学大学院で博士号を取得
- 博士研究員として勤務した後、エージェントを利用して製薬企業の研究職に転職した経験あり
- 国立大学医学部に出向し、多くの理系学生の就職や職員の転職の相談に乗ってきた
「研究職への転職は難しい」・・・そう感じている方も多いと思います。
それは、なぜ難しいのか理解しないまま、中途半端な転職活動をして結局うまく行かなったというケースが非常に多いからです。
一方で、これまでに見てきた成功例のほとんどは、次のいずれかです。
研究職の転職における成功例
- 圧倒的な研究実績を残して企業の目に留まり、ヘッドハンティングされる。
- 徹底した自己分析・企業研究をした上で、資料作成・プレゼン能力に長けた ”高い転職力” を発揮できる。
- 良い転職エージェントとの出会いがあり、成功へと導いてくれる。
1つ目の例(ヘッドハンティング)は、誰しもが「あったらいいな」と期待はするものの、稀な例と言えるでしょう。
2つ目の例(高い転職力)は、プレゼン能力や企業に売り込みをかけるメンタルなど、一朝一夕では身に付かないような個の力で戦わないといけないので、かなり大変です。
そこで、多くの転職希望者におすすめしたいのは、3つ目の例の転職エージェントの利用です。
転職エージェントのメリット
- 専属のキャリアアドバイザーが足りない部分をサポートしてくれるだけでなく、高い転職力を身につけられるよう指導してくれます。
- 積極的に企業にアプローチすることで、企業の目に留まり、ヘッドハンティングされる可能性がある。
つまり、転職エージェントを利用することで・・・
ここで疑問として出てくるのが…
研究職に特化した転職エージェントってあるんでしょうか?
あります!
研究職への転職を希望する場合においても、転職エージェントは積極的に利用すべきです。
研究職への転職にエージェントを利用すべき3つの理由
研究職への転職を希望する場合、なぜ転職エージェントを利用すべきなのでしょうか?
その理由としては、次の3点です。
- 研究職への転職は、狭き門である。
- 研究職は労働時間が長く、転職活動に充てる時間が少ない。
- 研究職は非公開求人が多い。
それぞれについて、解説します。
研究職への転職は、狭き門である
研究職に就くこと自体が狭き門であると言われており、それが転職となると、より一層チャンスが巡ってくることが少なくなります。
チャンスが少ない理由としては、次の2点です。
- 学会や業界内でのコネクションで成立してしまう。
- 「企業が求めている人材」と「求職者の持つ知識・経験・スキル」のマッチング率が低い。
2つ目の理由であるマッチング率が低い原因は、「専門性が高いから」というのが一般的ですが、「お互いがお互いを知らないから」というのもあります。
日常的に、研究者にとっては業務する上で企業についてよく知る機会があるかもしれませんが、「自分の持つ知識・経験・スキル」を企業側に知ってもらう機会は、機密情報の漏洩防止の観点からもそう多くありません。
また、「転職の意欲がある時に、どこも募集していない」など、タイミングの問題もあります。
しかし、もしも求職者と企業との間に潜在的なマッチングが存在するのであれば、それを繋げてくれるのが転職エージェントなのです。
転職エージェントに登録すべき2番目の理由とともに、深堀していきましょう。
研究職は労働時間が長く、転職活動に充てる時間が少ない
企業や部署にもよりますが、一般的に研究職は労働時間が長いです。
また、職場で使用するPCなどは業務上必要な利用に制限されるため、仕事の合間に転職活動を行うことも困難です。
うちの会社なんて私物のPCの持ち込みはもちろん、スマホの利用も制限されてるよ。。。
転職エージェントは、そんなお悩みを解決してくれます。
なぜなら、転職エージェントは企業との間に立って転職活動をサポートしてくれるため、必要最小限の時間と労力で転職活動を行うことがでるからです。
研究職は非公開求人が多い
転職エージェントでは、多くの「非公開求人」を取り扱っています。
「非公開求人とは何か」や「求人を非公開にする理由」については、次の記事も参考にしていただきたいのですが、研究職という性質上、企業の機密性が高い案件になるため、非公開求人として取り扱われるケースが多くあります。
転職エージェントに登録することによって、多くの非公開求人、または非公開求人にすら出てこないような「水面下の求人情報」を紹介してもらえることがあります。
さらに、転職エージェントから企業に営業をかけてもらうこともできます。
行きたい企業で求人募集がない時は、転職エージェントに相談してみましょう。
他の求職者との差をつけるためにも、転職エージェントとの信頼関係を築いて、積極的に ”川上情報” (=あなただけにこっそりと教えてくれる求人情報)を取りに行きましょう。
研究職に特化したおすすめの転職エージェント6選
おすすめする転職エージェントを選ぶ上での重要な指標は、取り扱う「求人数」です。
研究職の求人を取り扱う代表的な転職エージェントとその求人数を一覧にしてみました。
※「研究職の求人件数」は、求人検索で「職種から ”研究職” などを選択」または「キーワードで ”研究(職)” と検索」してヒットした公開された求人件数です(2024年01月12日時点)。
転職エージェント | 研究職の求人件数 | 備考 |
---|---|---|
リクルートエージェント | 42,374 | 非公開求人多数 |
doda | 34,852 | 非公開求人多数 |
ビズリーチ | 20,295 | ハイクラス求人 |
ワークポート | 9,516 | ハイクラス求人 |
パソナキャリア | 6,017 | |
メイテックネクスト | 5,336 | エンジニア専門、独占求人あり |
マイナビAGENT | 3,828 | 非公開求人1,000件以上 |
LHH転職エージェント | 3,078 | ハイクラス求人 |
エリートネットワーク | 2,497 | |
研究職転職ナビ | 1,511 | 非公開求人多数(全体の8割程度) |
RD SUPPORT | 898 | 食品・化粧品・バイオ・ヘルスケア業界専門 |
Laboしごと | 584 | バイオ・化学に特化した求人 |
MWH HR Products | 554 | ハイクラス求人 |
type転職エージェント | 449 | 非公開求人700件以上 |
どの転職エージェントも登録は無料で数分間でできるので、気になるものがあったら登録してみてください。
転職エージェントの中には、独占求人や非公開求人を多く取り扱うところもあるので、以下のおすすめを参考に複数の転職エージェントに登録することをおすめします。
「多くの求人情報を取りに行きつつ、ハイクラス求人も狙っていきたい」という観点から、研究職の転職におすすめの転職エージェントを6つ選んでみました。
① リクルートエージェント
おすすめポイント
- 保有求人数は公開求人・非公開求人ともに業界 No.1。
- 転職支援実績は業界トップクラスで、経験豊富なアドバイザーが応募書類の添削、 独自に分析した業界・企業情報の提供、 志望企業への推薦を行ってくれる。
- 平日の夜、土日にも面談対応が可能。
- 公式サイトの転職成功ガイドで、おさえておきたい転職ポイントが分かりやすく解説されている。
リクルートエージェントは<総合型>転職エージェントとして、求人情報の量・質ともに申し分なく、登録しておいて損はないでしょう。
② 研究職転職ナビ
おすすめポイント
- 研究職の求人に特化している。
- 求人情報の約8割が非公開求人であり、公開求人と合わせると求人件数が10,000件を超える。
- 企業スカウトを受けられる「SCOPE」というグループサイトがあり、転職サポートを受けつつスカウトを待つこともできる。
研究職に特化した珍しい転職エージェントですので、こちらもおすすめです。
③ マイナビエージェント
※マイナビのプロモーションを含みます。
PR
おすすめポイント
- 関東・関西・東海の主要エリアを中心に、ベンチャーから大手まで優良企業の求人が豊富にある。
- 特に20〜30代に転職サポートに強く、採用担当者との太いパイプがある。
- 応募書類の準備から面接対策、現在の職場の退職まで、転職サポートが充実している。
- 公式サイトの転職成功ノウハウや転職お役立ち情報は、「ここが知りたかった」という情報が盛りだくさん。
④ doda(デューダ)
※dodaのプロモーションを含みます。
PR
おすすめポイント
- 公開求人数が多く、職種・年齢・経験を問わず幅広い層が利用することができる。
- 転職サイトとしても利用でき、企業からのオファーを受け取れるスカウト機能がある。
- 応募書類のアドバイスから、面接前後のきめ細かなフォローまで、転職者満足度トップクラスのトータルサポートが受けられる。
- 公式サイトのなるほど!転職ガイドは、転職活動に必要な情報・ツールが網羅的に用意されている。
⑤ パソナキャリア
おすすめポイント
- 転職活動が初めてでも、転職活動の全体の流れについてや、押さえておくべきポイント等、丁寧にサポートしてくれる。
- 女性の転職実績も豊富で、「専門スキルを伸ばしたい」や「管理職を目指したい」女性に対する支援も充実。
- 関東・関西・東海エリアを中心に、地域ごとの求人情報が豊富にある。
- 平日・土曜日は日中だけでなく夜間も面談可能で、在職中でもキャリアアドバイザーとの日程調整がしやすい。
- 公式サイトの転職ノウハウでは、痒い所に手が届く情報(例えば、マナーや身だしなみについて等)が書かれている。
⑥ Laboしごと
※Labしごとのプロモーションを含みます。
おすすめポイント
- バイオ・化学系の理系専門職(製薬/バイオベンチャー/食品/化粧品/環境)に特化している。
- 派遣から正社員まで、様々な雇用形態の求人情報がある。
- 大学から民間、博士号取得者等、幅広い層に対応している。
- 人材紹介会社として30年以上の実績を有するクリーク・アンド・リバー社(C&R社)が運営している。
番外編:アカリクキャリア
※アカリクのプロモーションを含みます。
近年は、博士の採用にも積極的な民間企業が出てきいます。
ですので、「博士だから今更企業には…」という先入観は一度取っ払いましょう。
研究職の募集条件は、ほとんどが「大学院卒(修士・博士)」となっています。
そんな大学院卒の転職サポートに特化した「アカリクキャリア」というサイトもあるので、是非登録して情報を集めてみてください。
アカリクキャリアは、こんな方におすすめです。
- 研究職への転職には興味あるけど、エージェントはどうも敷居が高い。
- まだそれほど転職したいわけじゃないけど、求人情報を集めておきたい。
こんな感じで、気軽に始めたい場合はアカリクキャリアへの登録をおすすめしますが、本格的に活動したいと思ったら、アカリクの就職エージェントもあります。
まとめ
研究職をやっていると、「自分で解決したい」とか「人に頼りたくない」とついつい考えがちですが、研究職の転職は競争力が高くそう甘いものではありません。
転職は、その後の研究者人生に大きな影響を与えます。
後悔しない転職活動となるよう、転職エージェントに頼ることも検討してください。
この記事のまとめ
- 研究職への転職は狭き門であり、日々の研究業務によって転職活動に使える時間は限られるため、転職エージェントを利用すべきである。
- 研究職の非公開求人を多く持つ転職エージェントを利用すべきである。
- 研究職に特化した転職エージェントがあり、複数登録して選択肢を増やすことがおすすめ。